蚤起。曇りて溽暑甚し。是枝裕和監督サン・セバスティアン國際映畫祭のドノスティア賞を受賞す。乘合自働車と地下鐵を乘繼ぎて名驛に出づ。新幹線のぞみに乘り東へ下る。東京驛に下車し中央線快速に乘換へ四ッ谷にて各驛停車に乘換へ信濃町に出づ。炎熱堪ふべからず。文學座稽古塲に赴く。演出家西本由香氏の知遇を得る。客席三列目中央下手寄りの椅子にすわる。滿員の好況なり。正午文學座有志によるホセ・ルイス・アロンソ・デ・サントス作拙譯モロッコの甘く危険な香りを看る。芝居のテムポ佳し。看客の反應も良し。この作品の成否は偏にチューサを演じる女優の力量にあり。柴田美波が演じるチューサはまさしく余が思ひ描きたる人物そのものなり。二時十分終演。西本氏と立談す。面白かつたよと聲をかける紳士あり。此日配布されしプログラムの一文にこの戲曲は十五年前青年座が上演したりと說明あり。正しくは拙譯によるモロッコの甘く危険な香り本邦初演は二十六年前の平成四年九月青年座公演なり。演出は鈴木完一郎なりき。平成十五年同劇團が再演し、今日の公演はわが國に於る三度目の上演なり。信濃町驛にて總武線各驛停車に乘り車窓より沿線の風景を見る。余が最後に信濃町に來りしは平成六年正月S子の甥R出產に立會ひし時なれば早や二十四年の昔とはなれり。昭和六十三年より平成四年まで市ヶ谷五番町なる西班牙書籍專門店マナンティアル書店の一室にて成人を對象に初級西班牙語講座を擔當したりき。余が西班牙語の敎師として敎壇に立ちし最初なり。書店は既になくセルバンテス文化センターとなれり。御茶ノ水驛にて中央線に乘換へ東京驛に出づ。新幹線のぞみに乘り東京驛にて購ひし深川めしの辨當を食ふ。晡時名古屋に着す。地下鐵道と乘合自働車を乘繼ぎて家にかへる。道中古今亭志ん生の饅頭こはい、寢床、稽古屋、らくだ、唐茄子屋など聞く。NHKラヂオ第一眞打競演にてコント山口君と竹田君のエコロジー旅館、松鶴家千とせの漫談、桂文治の禁酒番屋を聞く。三重テレビ淺草お茶の間寄席に神田京子の講談炎の歌人與謝野晶子、新山ひでややすこの漫才、宮田章司の江戶賣聲を聞く。此日のツイッターに芝居の感想を讀む。
miwakouyama
@berurin2
『モロッコの甘く危険な香り』面白かったのです！かかる音楽のセンスの良さ。若手の力を押し上げる演出が温かい。きっと彼らの原点として今後の自信につながることだと思います。とても素敵なお芝居だと思いましたテオ・ポー
@teo_po_nee
「モロッコの甘く危険な香り」@文学座
スペインの戯曲！圧倒的
大麻の売人として退廃的に生きる1980年代のスペインの若者が目の前に生きてました
破滅に向かう物語のはずなのに華麗に見える至高の演出
台詞も幾つも残ってる
現代の日本に通ずるものが多くて正に今上演されるべき海外戯曲だと思いましたニケライ ファラナーゼ
@nikke0114
文学座『モロッコの甘く危険な香り』観劇してきました
とにかく面白かった！
文学座の役者は素晴らしい方々ばかりだと痛感
一人一人が役として生きている姿が魅力満点！
会話のキャッチボールもほんとに面白い！脚本も面白い！
これ以上は稚拙な文章になりそうなので笑
明日が楽日！是非ご観劇を！しおり
@gteaaaa
8月の舞台でお世話になっている柴田美波さんご出演のモロッコの甘く危険な香りを観劇してきました😶面白すぎてもっとこの人たちの生活を見ていたくなった。なんだかドラマを見ている感覚。おもしろかった面白すぎた。登場人物に涙が出るほどイライラした。ハムちゃんに話しかけるところだいすきOkamoto Yasunao
@Okamoto_Yasunao
文学座有志による「モロッコの甘く危険な香り」を観てきました。
一見色々な事が起きたようだが、実は大したことがなく、彼等にとっての日常が続いていくのでありました。
ジャッキー・チェンのポスターが・・・。及川詩乃
@shii_lp3000
今日は『モロッコの甘く危険な香り』を観に文学座へ。面白かった〜！時代背景など無知なので気構えていたけど、そんな心配なかった！コミカルでやり取りが可愛い…笑 舞台美術も鮮やかで素敵でした✨モロッコ行きたい熱が上がりました、ありがとうございます森圭佑
@keisuke1221k
世界の演劇「モロッコの甘く危険な香り」観てきた。観客の欲求をよく理解してる台本だなあと思った。焦らすしいいタイミングでちゃんと与えるし。俳優の台詞術を聞いて、関係性とか、選んだ反応とか観てるだけですっごく面白かったんだけど、将来の話、もう少しちゃんと聞きたかったなーと思いました。暗愚正傳
@ihuppert
文学座有志自主企画公演・世界の演劇「モロッコの甘く危険な香り」ソワレ@新モリヤビル1階。アロンソ・デ・サントス1985年作品。一昨年の同じ場所同じ西本由香演出による自主公演「燃ゆる暗闇にて」が同じスペイン物でシリアスだったのに対し、これは爆笑に次ぐ爆笑の喜劇…のはずが、ほとんど沸かず。染谷知里
@esutani9625
『モロッコの甘く危険な香り』ゲネで観ましたが、すごい！！
民主化後のスペイン。登場人物たちの不安定な関係性はそのまま時代の空気を表しているようで、当時自分がそこにいたかのような錯覚を覚えました。苦しいほどにやるせなくて、でもすごく爽快！
舞台セットも美麗です。劇場入って驚きました。万里紗 / Marissa
@marissa_indigo
「モロッコの甘く危険な香り」
タイトルからは想像できないくらい、コミカルでカラフルでたのしくほんのり悲しくそしておっきなスケールの素敵なお芝居でした
おーもしろかったー！斉藤祐一
@bokusaito
6/27～30@文学座新モリヤビル
『モロッコの甘く危険な香り』ゲネプロを観て来ました。
ここ最近の信濃町の芝居ではベスト1か。
まるでクエンティン・タランティーノがスペインでフジテレビの月9、木10ドラマを目指した様なドラマで、みんなが軽やかにしなやかに繊細にやってて素晴らしかった！必見！！
睡眠劑エバミールを五錠服して纔に眠るを得たり。低く暗き雲の南より北へ流るゝさま低氣壓の近きを知らしむ。强風。朝飯を食ひ終へるや雨沛然として灑ぎ來りぬ。宛然溫室に在るが如し。一昨日放送されしニッポン放送ラジオビバリー昼ズをradikoにて聞く。CDビギン・ザ・ギンザを發賣せし漫才師U字工事と共に作詞家として高田文夫客演す。當番組に高田が客演するは初めてなるべし。昨夜蹴球世界杯魯西亞大會一次リーグにて余が贔屓する墨西哥は瑞典の堅守に阻まれ手も足も出せず三失點して試合には負けたれど、同時刻別會塲にて開催されし試合にて大韓民國が世界王者獨逸を二對零にて完封勝利を收め獨逸敗退せしを以て墨西哥は運よく二位となり決勝トーナメント進出を果せり。午下ことぶきの湯に徃く。蹴球世界杯魯西亞大會にて日本が決勝トーナメント進出を果したるを祝ひ本日入浴料五百八十圓のところ四百圓となす。幸にして雨やみたれば先づ露天風呂に浴して後湯溫三十三度六分のシルク風呂に半身浴をなす。家にかへれば正に三時なり。活動寫眞の無料鑑賞券を得たれば初更MOVIX三好十番館に赴きロン・ハワード監督のハン・ソロ／スター・ウォーズ・ストーリーを看る。ローレンス・カスダンの脚本拙劣。不要なるカットと科白夥しく度々睡魔を催して如何ともすべからず。俳優に魅力なし。後半四十分は見ずに空しく小屋を去る。
隂。溽暑甚し。コメダに朝飯を喫す。NHK-FMクラシックカフェにエンリケ・バティス指揮ロイヤル・フィルハーモニー管弦樂團が演奏するチャイコフスキー作曲くるみ割り人形、ジュゼッペ・シノーポリ指揮フィルハーモニア管弦樂團が演奏するラヴェル作曲ダフニスとクロエ組曲第二番、洋琴家パスカル・ロジェとジャン・フィリップ・コラールが演奏するサティー作曲バレエ組曲見世物小屋を聽きつゝ豐田學舍に赴く。敎塲の蒸暑さ堪へがたく、冷房裝置を運轉しても發汗止まらず。一限の講義を終れば忽ち全身汗まみれになりぬ。恰も頭より水を浴びしが如き有樣とはなれり。四齣終へて疲勞困憊す。歸途ロイヤルホームセンターに立寄りセキセイ鸚哥の餌を購ふ。晡下家にかへるに慈君冷藏庫を購はる。東芝製なり。NHK-FM浪曲十八番にて真山誠太郎が刃傷松の廊下を聽く。此日S子の誕辰なり。
蚤起。隂。中庭に燕の飛交ふを見る。燕が日本に來る理由は何ぞや。北村亘著ツバメの謎（誠文堂新光社）によれば燕が冬期に暮らす熱帶地方は一年中小さなる昆蟲を食し得るに對して日本の冬は昆蟲殆姿を見せざるに、春になれば熱帶よりも遙に大量の昆蟲一時に發生し、雛の餌に事缺かぬが故なりといふ。神田福丸の端唄春雨、梅は咲いたか、網は上意、緣かいな、有明の、淀の川瀨、かっぽれ、深川、柳の雨、初春、奴さん、からかさ、白梅、露は尾花、夕ぐれ、梅にも春、潮來出島、木遣りくずし、推量節を聽く。三上修著身近な鳥の生活図鑑（ちくま新書）を讀む。鳩は食道よりピジョンミルクと呼ばるゝ乳を分泌して雛に與へるといふ。NHK-FM邦樂のひとゝき琵琶篇にて大藪旭晶が須磨の知盛と奥村旭翠の逆櫓を聽く。先週金曜日中京テレビ金曜ロードSHOW!にて錄畫し置きたるアンドリュー・スタントン監督の漫畫映畫ファインディング・ドリー日本語吹替版を看る。スタントンとヴィクトリア・ストラウスの脚本佳し。室井滋と木梨憲武の吹替優秀なること言ふを俟たず。雨來らむとして來らず。濕氣を帶びたる風終日息まず。
隂。朝風涼し。東京かわら版七月號に三遊亭白鳥の取材記事を讀む。現代の三遊亭圓朝恐るべし。NHK-FM邦樂のひとゝき大和樂篇にて大和左京が四季の花、江戶祭、大和礼子の戀ほたるを聽く。ゆうちよ銀行のキャッシュカード破損したれば午後郵便局に徃き再發行の手續をなす。窓口の女職員頗る要領惡しく三十分近く待たされぬ。ことぶきの湯に赴き露天風呂に浴して後湯溫三十三度七分のシルク風呂に半身浴をなす。家にかへれば正に三時なり。新内富士松菊三郎の新内流し、蘭蝶、濱町河岸、明烏夢泡雪、ゆき、十三夜、下田夜曲、波浮の港、野崎小唄、明治一代女、白鷺三味線、船頭小唄、博多夜船、悲しい酒を聽く。東京かわら版七月號卷頭の野末陳平隨談を讀む。曾て野坂昭如と共にワセダ中退落第を名乘りて新宿松竹文化演藝塲にて漫才を披露せしが慘憺たる出來映えなりし由。納戶より電氣扇風機を取出して書齋に設置す。
薄く晴れて暑し。TOKYO FM落語千金にて立川談笑が宿屋の富を聞く。車を運轉して慈君を家電量販店に送りて後春日井なる動物病院を訪ひシヾミ君の藥三種を貰ふ。庄内川にかゝる下志段見橋に消防自働車數臺竝び欄干に作業員數多。誰か川に落下したる歟。カーラヂオのNHK-FM邦樂のひとゝき吟詠篇に伏尾琵城の我が宿の、初夏即事、長山国嶺の名にし負はゞ、山行同志に示す、猪木原渱泉の舟八島を過ぐ、天門山を望む、宇井修光の鸛鵲樓に登る、長城、小林雅鵬の鹿柴、太田道灌蓑を借るの圖に題す、前山紫峰の本能寺を聞く。家にかへれば正午なり。ニッポン放送高田文夫のラジオビバリー昼ズを聞く。本日高田文夫古稀の誕辰なり。慶賀せずんばあらず。午後氣溫三十四度に昇る。今夏初て空氣調節機を用いて除濕す。
隂。NHKラヂオ第一ラヂオ深夜便話藝百選講談篇にて神田すずの隅田川乘つ切りと宝井琴柑の安兵衞高田馬塲驅けつけを聞く。文化放送志の輔ラヂオ落語DEデートにて八代目春風亭柳枝が王子の狐を聞く。音源は昭和三十一年一月二十八日NHKなり。ラヂオNIKKEI第一寄席あぷり笑ひすぎなみ寄席にて瀧川鯉橋のたがやを聞く。TBCラヂオ魅知國寄席にて笑福亭和光の試し酒を聞く。ABCラヂオ日曜落語なみはや亭にて桂咲之輔が鬼の面を聞く。正月二十日尼崎あましんアルカイックホール・オクトにて催されし第百十六囘上方落語をきく會晝の部の口演なり。BS-TBS落語硏究會に三遊亭歌武藏の無精床と柳家さん喬の百年目を聞く。昨夜錄畫し置きたる蹴球世界杯魯西亞大會墨西哥對大韓民國戰を見る。前半カルロス・ベラ罰球を決め後半ハビエル・エルナンデス追加點を擧ぐ。追加時間に一點失ひしが墨西哥二對一にて勝ちたり。
| 定位置 | 姓名 | nombre y apellido |
|---|---|---|
| GK | ギジェルモ・オチョア | Guillermo OCHOA |
| ヘスス・コローナ | Jesús CORONA | |
| アルフレド・タラベーラ | Alfredo TALAVERA | |
| DF | エドソン・アルバレス | Edson ÁLVAREZ |
| ウゴ・アジャーラ | Hugo AYALA | |
| ヘスス・ガジャルド | Jesús GALLARDO | |
| ミゲル・ラジューン | Miguel LAYÚN | |
| エクトル・モレーノ | Héctor MOREMNO | |
| ディエゴ・レジェス | Diego REYES | |
| カルロス・サルセード | Carlos SALCEDO | |
| MF | ジョナタン・ドス・サントス | Jonathan DOS SANTOS |
| マルコ・ファビアン | Marco FABIÁN | |
| アンドレス・グアルダード | Andrés GUARDADO | |
| エクトル・エレーラ | Héctor HERRERA | |
| ラファエル・マルケス | Rafael MÁRQUEZ | |
| FW | ハビエル・アキノ | Javier AQUINO |
| ヘスス・マヌエル・コローナ | Jesús Manuel CORONA | |
| ジョバニ・ドス・サントス | Giovani DOS SANTOS | |
| ハビエル・エルナンデス | Javier HERNÁNDEZ | |
| ラウル・ヒメネス | Raúl JIMÉNEZ | |
| イルビン・ロサーノ | Hirving LOZANO | |
| オリベ・ペラルタ | Oribe PERALTA | |
| カルロス・ベラ | Carlos VELA |
TOKYO FM山下達郎サンデー・ソングブックを聽く。
Eテレ日本の話藝にて神田紅の牡丹灯籠より栗橋宿を聞く。NHKラヂオ第一上方演藝會にギャロップの漫才備へあれば患ひなしご近所トラブル大作戦と酒井くにおとおるのクローン誕生を聞く。ラヂオ關西内海英華のラヂ關寄席に笑福亭呂好の長短を聞く。五月十四日道頓堀角座に於る口演なり。
梅雨空濛。BS-TBS落語硏究會にて春風亭一之輔が堀の内と春風亭一朝の三方一兩損を聞く。一之輔自由奔放、一朝は江戶前の啖呵藝小氣味よし。NHKラヂオ第一眞打競演にて柳家紫文の三味線漫談と柳家權太樓が黃金の大黑を聞く。ビクターのCD決定版高橋竹山（VICG-23018）に津輕總合獨奏曲、津輕正調じよんから節、津輕新じよんから節、津輕正調よされ節、津輕あいさ節、津輕音頭、津輕ワイハ節、津輕岩城登山ばやし、靑森ねぶたまつりばやし、外山節、豐年こい／＼節、秋田おばこ、眞室川音頭、相馬盆唄を聽く。續けて日本クラウンのCD津輕三味線高橋竹山（CRCP-176）に津輕三味線組曲、津輕じよんがら節、津輕じよんがら節（中節）、新津輕じよんがら節、彌三郞節、津輕三下り、津輕音頭、津輕よされ節（舊節）、津輕よされ節、津輕小原節（舊節）、津輕小原節、鰺ケ澤甚句、十三の砂山、リンゴ節、津輕あいや節を聽く。文春オンラインにU字工事の取材記事を讀む。栃木辯の漫才をやるべしと勸められしは浅草キッドなりといふ。SPICEに柳家三三の取材記事を讀む。任侠流れの豚次傳連續獨演會實現の經緯を語らる。晡下雨霽れて雲間に靑空を見る。BS12夕やけミッドナイト寄席に桃月庵こはくの眞田小僧、桂竹千代の千早ふる （からあげ編）、古今亭志ん吉の親子酒を聞く。
半陰半晴。凉飇颯颯たり。福岡伸一著生命の逆襲を讀む。ヤマト運輸集配所に赴きS子N子に自家製ジャム紫蘇ジュース果物など送る。ビクター邦樂名曲選十端唄名曲集に市丸栄芝千本歌扇の端唄を聽きつゝ同じく福岡伸のせいめいのはなし（新潮社）を讀む。養老孟司との對談興味盡きず。
蚤起。隂。朝の中微雨ありしかど須臾にして歇む。コメダに朝飯を喫す。カーラヂオのNHK-FMクラシックカフェにリスト室内合奏團が演奏するグリーグ作曲組曲ホルベアの時代から、洋琴家ヴラド・ペルルミュテールが奏するラヴェル作曲ハイドンの名によるメヌエット、ジャック・ジュウィノー指揮、アンリエット・ピュイグ・ロジェの風琴、佛蘭西國立放送少年聖歌隊が奏するプーランク作曲黑い聖母に捧げる連禱、ジョン・バルビローリ指揮、ハレ管弦樂團が奏するシベリウス作曲交響曲第二番ニ短調を聽きつゝ豐田學舍に赴く。學生諸氏とギジェルモ・デル・トロ監督の活動寫眞パンズ・ラビリンス後半を看る。鑑賞後全員に感想文を書かしむ。目をそむけたくなる塲面にもかゝはらず思はず銀幕に見入りたりと書きしもの少からず。俳優の演技效果音の巧みさ音樂の妙を賞贊するものまた多し。晡下家にかへる。NHK-FM浪曲十八番にて天光軒満月が嵐の孤児を聽く。曲師虹友美。BS日テレ笑點特大號に林家菊丸の湯屋番を聞く。此日夏至。
雨霏霏たり。風寒し。頃日The Jazz Grooveにて聽きたる曲の中余の心を動かしめたるものを記す。
コムロビア邦樂特選シリーズCD集端唄（COCF-7031、COCF-7032）に藤本二三吉の端唄を聴きつゝ福岡伸一著やわらかな生命（文藝春秋）を讀む。本川達雄著人間にとって寿命とはなにか（角川新書）を讀む。
隂。風連日涼し。余の日課を爰に記さば每朝六時半ごろ寢床より起出でゝ、先づ鳥籠の覆ひを除けてアサリ君とシヾミ君を起こし、餌を取替ふ。アサリ君には老鳥用の混合餌とオーツ麦、皮を剝きたる餌とカナリアシードをやるなり。シヾミ君には老鳥用の混合餌のみ。兩君は別個の籠に住めるなり。同じ籠に入らばシヾミ君終始アサリ君を追囘してアサリ君迷惑を受けるが故なり。母上朝飯を料理するあひだ余は食卓を整へ、食後は余が皿を洗ひ母上布巾を以てこれを拭き食器棚に納む。十二時半余は咖啡を煮るあひだアサリ君シヾミ君にお八つのオーツ麦を手づから食はしむ。夕餉は午後五時なり。NHK-FM邦樂のひとゝき長唄篇にて東音西垣和彦ほかの京鹿子娘道成寺を聽く。午後ことぶきの湯に赴き露天風呂に浴して後湯溫三十三度三分のシルク風呂に半身浴をなす。けふは何故にや混雜し受付孃Sさんと立談する遑なし。主治醫を訪ひ藥を請ふ。歸途市役所福祉課に立寄りて自立支援醫療受給者證の更新手續をなす。午後九時NHK總合に蹴球世界杯魯西亞大會一次リーグ日本對コロンビア戰を見る。コロンビアのカルロス・サンチェス香川のシュートを右腕にて止め退塲せらる。香川ペナルティーキックを決め先制。前半三十九分キンテーロがフリーキックを決めて同點。後半香川の代りに出塲せし本多のコーナーキックを大迫がヘディングで決めて二對一にて勝ちたり。長友佑都の堅實なる仕事ぶり特筆に値す。
雨。寒し。八時頃陋屋ゆら／＼と橫に搖れたり。震度三。大阪府北部震度六弱。NHK-FM邦樂のひとゝきは臨時報道番組に差替へられたり。朝の中より何となく懶し。寐つ起きつする中に日は忽ち晡となりぬ。錄畫し置きたる蹴球世界杯魯西亞大會の墨西哥對獨逸戰を見る。墨西哥鐵壁の守備を以て獨逸の攻擊を悉くかはし、一たび球を奪へばすかさず反擊に轉じて一點を擧ぐ。この試合を見て余は今大會墨西哥を贔屓にせずんばあらず。今月の國際蹴球聯盟順位を茲に記す。
隂。風凉し。NHKラヂオ第一ラヂオ深夜便話藝百選にて五代目春風亭柳朝が粗忽の釘を聞く。昭和五十七年三月二十日NHK總合テレビ夜の指定席の口演なり。文化放送志の輔ラヂオ落語DEデートにて五代目桂文枝の孝行糖を聞く。昭和四十一年二月二十八日NHK第四十六囘上方落語の會の口演なり。ラヂオNIKKEI第一寄席あぷり笑ひすぎなみ寄席にて春風亭柳橋のお見立てを聞く。TBCラヂオ魅知國寄席にて昔昔亭桃之助の妾馬を聞く。ABCラヂオ日曜落語なみはや亭にて桂文珍のくしやみ講釋を聞く。去正月二十日尼崎あましんアルカイックホール・オクトにて催されし第百十六囘上方落語をきく會晝の部の高座なり。アットエフエム山下達郎サンデー・ソングブックに生演奏錄音特輯を聽く。
三時半NHKラヂオ第一上方演藝會を聞かむとするに緊急地震速報あり番組休止せらる。群馬縣澀川市震度五弱。T氏來訪、釣果の鷄魚と鰺を惠まる。ラヂオ關西内海英華のラヂ關寄席にて笑福亭由瓶が癪の合藥と笑福亭松枝の苦勞買ひ（北沢佐代子作）を聞く。
晴。朝風冷なり。NHK關西發ラヂオ深夜便にて桂坊枝の恐妻を聽く。NHKラヂオ第一眞打競演にて春風こうたふくたの漫才、エド山口のギター漫談、三遊亭兼好の權助魚を聞く。NHK-FM邦樂百番新内篇にて富士松小照の尾上伊太八を聴く。作曲初代鶴賀若狹掾、三味線新内勝一朗。午下乘合自働車と地下鐵道を乘繼ぎて今池ガスホールに赴く。柳家さん喬獨演會其之十なり。く列七番の椅子にすわる。開口一番さん喬登塲するを見て一驚を喫す。番組表には八番弟子喬の字の名あり。さん喬の語るを聞くに第十囘紀念の獨演會なれば喬の字の外にうつかり林家つる子にも聲をかけしところ是非とも出演したしと二つ返事にて引き受けられしかば本日は急遽つる子を特別出演者として招きたるなりといふ。さん喬一席目長短を語る。藝達者が語る前座噺ほど樂しきものはなし。さん喬自ら座布團を返しめくりも返して一禮し、入れかはりに林家つる子登塲す。こんなにすわりにくい座布團は初めてゞすと恐悅至極の樣子なり。マクラはふらずお菊の皿を語る。餘計なるくすぐりは一切入れず噺本來の面白さを追求する姿勢よし。さん喬二席目禁酒番屋を語る。柳家の御家藝を堪能す。仲入後喬の字動物園を語る。トリのさん喬百年目を語る。右鄰にすわれる男貧乏搖り激しく余の椅子終始震へて噺に集中すること能はず。來路を取りて家にかへれば正に五時なり。三重テレビ淺草お茶の間寄席に立川談幸が茶の湯と瀧川鯉昇の餃子問答を聞く。
細雨ふりてはまた歇む。風肌寒し。午後ことぶきの湯に徃き露天風呂に浴す。家にかへりて市丸の小唄を聽きつゝ北村亘著ツバメの謎（誠文堂新光社）を讀む。
晴後に陰。風凉し。コメダにて朝飯を喫す。カーラヂオのNHK-FMクラシックカフェにトーマス・ヘンゲルブロック指揮北獨逸放送交響樂團が演奏するドボルザーク作曲チェコ組曲作品三十九とイオン・マリン指揮チェコ・フィルハーモニー管弦樂團が演奏するドボルザーク作曲交響曲第九番ホ短調作品九十五新世界を聽きつゝ豐田學舍に徃く。待望の映畫鑑賞會なり。二十一號館五十二番敎塲にてギジェルモ・デル・トロ監督の活動寫眞パンズ・ラビリンス前半を看る。鑑賞後學生全員に感想文を書かしむ。殘酷なる描寫に思はず目をそむけたるものあり。俳優渾身の演技に感服するもあり。美術編集效果音音樂の巧みなるに感歎するもあり。また後半の物語を正確に豫測せしものもあり。晡下家にかへる。
快晴の空拭ふが如し。風涼し。NHK-FM邦樂のひとゝき一中節篇にて都一桜ほかの松風と松の羽衣を聽く。午後髮を理す。昨夜のBS日テレ笑點火曜なつかし版にあした順子ひろしの漫才を聽く。平成二十一年正月十八日の再放送なり。ひろしは八十六歲なりき。ピーター・ウォード、ジョゼフ・カーシュヴィンクの共著生物はなぜ誕生したのかを讀み終へる。余は邦題の「なぜ」に心引かれて讀みしが期待は裏切られたり。本書は生物が誕生せし過程（How）を解き明かすのみにて、何故に（Why）生物が生まれしかは說明せず。本書の原題はA New History of Life（生命の新たな歷史）なり。邦題は讀者の誤解を招くべし。
晴れたる空に白雲多く浮びて風强し。NHK-FM邦樂のひとゝきにて杵屋佐陽杵屋佐喜の長唄瘤とりと末廣がりを聽く。午後いつもの溫泉に徃き露天風呂に浴す。ピーター・ウォード、ジョゼフ・カーシュヴィンク共著生物はなぜ誕生したのか（河出書房新社）を讀む。
梅雨空晴れず。中庭に燕三羽飛交ふを見る。TOKYO FM落語千金にて立川談笑の藪入りを聽く。NHK-FM邦樂のひとゝき箏曲篇にて米川文清五月女文勝於の明治松竹梅と鈴木厚一吉村美穂井山岸妃貞子が四季の遊を聽く。三上修著スズメ（岩波書店）を讀む。晝下り咖啡を喫して後百貨店Sの鞄屋に赴きショルダーバッグを購ふ。風濕氣を帶び發汗忽ち襯衣を霑す。ニッポン放送高田文夫のラジオビバリー昼ズを聞く。冒頭に松本明子が歌ふジャズ放送せらる。味はひ深き歌聲なり。夜二更MOVIX三好一番館に赴き是枝裕和監督の活動寫眞万引き家族を看る。ごみ屋敷の如き家屋の造形よし。佳作なり。
いかにも黴雨らしき空模樣なり。NHKラヂオ第一ラヂオ深夜便話藝百選にてねづつちのむ漫談と立花家橘之助の浮世節たぬき全曲を聽く。NHK總合桂文枝の演藝圖鑑にてあさひのぼるのギター漫談と桂文枝のあかとんぼを聽く。文化放送志の輔ラヂオ落語DEデートにて六代目笑福亭松鶴のちしや醫者を聽く。昭和五十一年正月の口演なり。ラヂオNIKKEI第一寄席あぷり笑ひすぎなみ寄席にて春風亭柏枝が蝦蟇の油を聽く。TBCラヂオ魅知國寄席にて雷門音助の狸札と古今亭今輔の騙されたフリ作戰を聽く。ABCラヂオ日曜落語なみはや亭にて桂南天の行き倒れを聽く。去正月二十日尼崎あましんアルカイックホール・オクトにて催されし第百十六囘上方落語をきく囘夜の部の口演なり。午下雨灑ぎ來りぬ。アットエフエム山下達郎サンデー・ソングブックにジャズにて棚からひとつかみを聽く。
Eテレ日本の話藝にて柳家小三治の粗忽長屋を聽く。十六分に及びしマクラいつもながら樂し。淺草界隈ならば四五萬圓は下らぬ細く絞まりよき博多帶を京都の古着屋にて二千八百圓にて購ひし悅びを語りて喜色滿面たり。窮極の滑稽噺の面白さは云ふまでもなし。NHKラヂオ第一上方演藝會にて学天即の漫才休日の過ごしかたと宮川大助花子の百歲まで元氣でゐる方法を聽く。ラヂオ關西内海英華のラヂ關寄席にて笑福亭喬介の借家怪談と笑福亭岐代松の紙入れを聽く。去月十四日道頓堀角座に於る口演なり。中京テレビ笑點にてぴろきのウクレヽ漫談を聽く。BS12夕やけミッドナイト寄席にて宝井琴柑の左七文字、瀧川鯉津の牛ほめ、立川志獅丸の强情灸を聽く。余は志獅丸に最も感心したり。
蚤起。陰後に晴。乘合自働車と地下鐵道を乘繼ぎて名驛に出づ。新幹線ひかりに乘り名古屋驛停車塲を發す。靜岡下車、東海道線に乘換へて東靜岡に出で靜岡藝術劇塲に赴く。O列二十三番の座席にすわる。空席若干あり。ポール・クローデル作渡邊守章飜譯構成演出による繻子の靴全曲上演を看る。十一時開演。剣幸阿部一徳吉見一豊山本善之の聲の饗宴を堪能す。高谷史郎が制作せし美術とビデオ映像の美しさ譬へむに物なし。一日目終りて後ロビイの椅子に腰かけ握り飯を食ふ。二日目終了後劇塲外なる喫煙所に赴き演出部Oさんと紫煙をくゆらせつゝ歡談す。三日目最終塲の副王とドニャ・プルエーズの長臺詞に深き感動を覺えたり。四日目の道化芝居また樂し。ある役者順風滿帆をジュンプウマンポと云ひたり。ジュンプウマンパンが正しかるべし。朗讀劇と演技の折衷案成功す。カーテンコールの拍手鳴りやまず。八時半終演。新幹線こだまに乘り名古屋に戾る。來路を取りて家にかへれば夜は四更なり。NHKラヂオ第一眞打競演にU字工事の漫才栃木愛、ぴろきの漫談、林家正雀の豐竹屋を聽く。余曾て銀座セゾン劇塲にてピーター・ブルックのマハーバーラタを看たりしことありき。上演時間九時間に及べり。余は三日間芝居小屋に通ひて每日三時間の部分上演を看たり。昭和六十三年六月のことなり。指を屈すれば三十年の昔とはなれり。
雨もよひの空なり。時事通信にシュガー・ベイブのベーシスト寺尾次郎の訃報あり。享年六十二。BS朝日お笑ひ演藝館＋に堺すすむのギター漫談、U字工事、ザ・たつちの漫才、ヒロシの漫談、ナイツの漫才を聽く。午後いつもの溫泉に浴す。歸途雨降り始めたり。川上和人著鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。（新潮社）を讀む。夜に入りて雷雨。
蚤起。半陰半晴。コメダに朝飯の小倉トーストを食して咖啡を啜り一服せむと鞄の中を探るに烟草と點火器を持參し忘れたり。余は世に云ふニコチン中毒患者にあらざれば烟草なくとも平氣なれど食事の後烟草の味と香りを樂しむのが常なれば帳塲にてブックマッチを貰ひ便利店に立寄りマールボロ・ブラック・メンソール・エッジ8を購ひ九時豐田學舍に出勤す。圖書館下の喫煙所にて一服し、烟草と燐寸を半袖シャツの衣嚢に入れ一限の授業を行ふ。授業を終へて喫煙所に赴き烟草を吸はむとするに燐寸は汗に濡れて火をつけること能はず。迂闊といふべし。一限二限は不定語と否定語を學びて後學生を二人一組にして會話の訓練をなす。三限四限は指示詞の使ひ方を講じて後動詞haceを用いて天候と期間の表現を練習す。來週と再來週はギジェルモ・デル・トロ監督の活動寫眞パンズ・ラビリンスを看るべしと水を向けるに學生諸氏歡喜の聲を上ぐ。晡下家にかへる。NHK-FM浪曲十八番にて港家小ゆきが水戶黃門漫遊記尼崎の卷を聽く。曲師佐藤貴美江。慈君今年も赤紫蘇のジュースを作らる。
雨。尾州は入梅せしにや。池田清彦著そこは自分で考えてくれ（角川学芸出版）を讀む。NHK-FM邦樂のひとゝき淸元篇にて清元延志佐ほかの保名と申酉を聽く。NHK-FM歌謠スクランブル小椋佳作品集に搖れるまなざし、さらば靑春、めまい、白い一日、シクラメンのかほり、夢芝居、愛燦燦を聽きつゝMOVIX三好五番館に赴きウェス・アンダーソン監督の活動寫眞犬ヶ島日本語吹替版を看る。秀作。看客十四五人。日の暮るゝにつれて雨ふりまさりぬ。尾州入梅。
曇りて微風嫋嫋たり。フェデリコ・ガルシーア・ロルカ百二十年の誕辰なり。シヾミ君の藥を貰ひに春日井の動物病院に赴くに駐車塲には何故にや車一臺あるのみ。訝しみて玄關扉を開けるに本日臨時休診と書きたる立札あり。然れど待合室に患者二人あるを見て受付孃に藥のみ處方してはもらへぬかと問ふに畏まりましたと直に處方されたり。家にかへりてNHK-FM邦樂のひとゝき長唄篇に本多貞子が四季の花里と神田祭を聽く。池田清彦著「本末転倒」には騙されるな（創英社／三省堂書店）を讀む。Eテレ日本の話藝にて三遊亭遊三の船德を聽く。去年七月二十三日の再放送なり。夜に入りて雨ふる。
蚤起。晴れたる空に白雲多し。乘合自働車と地下鐵道を乘繼ぎて名驛に出づ。十時新幹線のぞみにて名古屋驛停車塲を發す。十一時半東京驛下車。山手線にて新橋に出で銀座線に乘換へて表參道下車。正午過ぎ南靑山なる地中海料理屋CICADAの中庭テラスに赴きK氏と晝餐を俱にす。談論風發、諧語に時の移るを忘る。來路を取りてかへれば正に六時なり。NHK-FM邦樂のひとゝき地唄箏曲篇にて野村祐子古川久子が夏の曲と鈴川悦代野村祐子の五段砧を聽く。
晴。咽頭炎治せず。咳嗽また痊えず。NHK總合桂文枝の演藝圖鑑にて東京太ゆめ子の漫才と古今亭菊之丞の短命を聽く。文化放送志の輔ラヂオ落語DEデートにて三代目三遊亭金馬が七の字を聽く。昭和三十三年九月二十八日文化放送金馬獨演會の口演なり。ラヂオNIKKEI第一寄席あぷり笑ひすぎなみ寄席にて三遊亭遊かりが長屋の花見おかみさん版を聽く。TBCラヂオ魅知國寄席にて桂たか治の壽限無を聽く。ABCラヂオ日曜落語なみはや亭にて月亭方正の住吉駕籠を聽く。去正月二十日尼崎あましんアルカイックホール・オクトにて催されし第百十六囘上方落語をきく會晝の部の口演なり。アットエフエム山下達郎サンデー・ソングブックにフェンダー・ギタア特輯後篇を聽く。
NHKラヂオ第一上方演藝會にて吉田たちの漫才雙子の見わけ方敎へます、スマイルの四字熟語にハマつてます、まるむし商店の文化敎室に行つてみたいを聽く。ラヂオ關西内海英華のラヂ關寄席にて桂福團治の蜆賣りを聽く。去四月十六日道頓堀角座に於る口演なり。
轉記牢晴。薰風颯爽たり。咽頭炎未治せず。喉の痛みかへつて增し咳嗽また甚し。NHKラヂオ第一眞打競演にてテツandトモの音曲漫談、江戶家小猫の動物物眞似、三遊亭王樂の佐々木政談を聞く。NHK-FM邦樂百番箏篇にて高野和之が住吉、千曲川旅情の歌、冬を聽く。ポール・クローデル作渡邊守章譯繻子の靴下卷を讀まむとするに頭痛を催し讀書意の如くならず。笑福亭仁智上方落語協會第七代會長に就任す。ミッドナイトよせ太郎にてらく兵の洒落小町、笑福亭べ瓶のねずみ、三遊亭じゆうべえの一目上りを聽く。三重テレビ淺草お茶の間寄席にて柳家さん喬の短命と柳家喬太郎のおせつ德三郞を聽く。
舊四月十八日。快晴の空雲翳なし。正午前齒科醫A氏を訪ひ定期檢診を受く。異常なし。午後いつもの溫泉に徃き露天風呂に浴す。ポール・クローデル作渡邊守章譯繻子の靴（岩波文庫）上卷を讀む。