曇りて暗し。朝風冷なること冬のごとし。Eテレえほん寄席に桂文生の本膳を聽く。午後いつもの溫泉に徃き露天風呂に浴す。BS12漫才大行進に宮田陽・昇の漫才を聽く。僅六分間にて人を笑はしむること幾囘なるを知らず。
大雨車軸の如し。咖啡所コメダに朝飯を喫す。九時過出勤。語根母音變化動詞の活用を講じ、pensarと不定詞を用ゐて今週末の豫定を作文せしむ。ニコマ終へれば雨は歇みしが暗雲依然として空を罩む。一時過家にかへる。
陰雨濛〻として空暗きこと黃昏の如し。溽暑昨日に劣らず。倦怠甚し。八代目三笑亭可樂の品川心中、桂米朝の帶久を聽く。BS日テレ笑點特大號に三遊亭小遊三のん廻しを聽く。
秋陰夢の如し。溽暑晚夏を思はしむ。朝日新聞の記事を讀むに昨日衆議院本會議にて安倍晉三所信表明演說を行ひ海上保安廳警察自衞隊を讚美するや自民黨議員一齊に起立して拍手したりといふ。安倍政權が目指す理想國家は北朝鮮なること此一事を以て明かなり。午後いつもの溫泉に徃き不感溫度浴をなす。八代目春風亭柳枝のたらちねを聽く。
また惡夢を見る。秋陰。風なくして靜なり。水道橋博士余のツイートをフォローせらる。甚光榮に感ず。余が淺草キッドの漫才を直に聽きしは平成十年正月廿六日新宿三越南館鄰なるシアターモリエールにて催されし淺草お兄さん會にてなり。前座の藝人七組實演を終へて淺草キッド登塲し、水道橋博士曰く今日は興行戰爭ですよ、お笑ひゴールドラッシュ決勝に爆笑問題單獨ライブ、今日こゝに集まつてきた皆さんは餘程の好事家と語りき。立見の客少なからず。後半東京ダイナマイトを含めたる十五組の實演の後、淺草キッドがトリをつとめたり。漫才を行ふを決めたるは僅三日前のことなりとて、更に水道橋博士はインフルエンザを患ひ體調すぐれざるに、玉袋筋太郎が創作せしネタは間然する所なく、とりわけ飮酒ネタ秀逸、玉袋は水を得たる魚の如く、博士のツッコミも冱え渡り、看客爆笑に次ぐ爆笑、捧腹絕倒とはこのことなり。劇塲の天井崩落しはしまいかと思はるゝほどなりけり。實演二十分ばかり、笑ひの爆發今に忘れず。午後理髮。佐々木孝先生新著モノディアロゴスXIIIを惠與せらる。東京かわら版十月號に笑福亭鶴光の取材記事と三代橘家文藏襲名披露記者會見錄を讀む。夜二更MOVIX三好九番舘にてクリント・イーストウッド監督の活動寫眞ハドソン川の奇跡（原題Sully）を看る。脚本編輯撮影卓拔。九十六分に纏めしイーストウッドの手腕襃むべし。家にかへれば深夜十二時なり。
惡夢を見る。陰雨始て霽る。半陰半晴。薄暑を催す。風靜なり。BS-TBS落語硏究會に桂文治の豆や、三遊亭歌武藏のもう半分を聽く。豆やが硏究會の高座にかけらるゝは先代圓遊以來四十四年振りなりといふ。寄席向けの小品なれば文治はマクラにて種々の物賣りの賣聲を披露して時間を稼ぎたり。NHK總合演藝圖鑑に桂吉弥の短命を聽きし後立川志らくと水道橋博士の對談後篇を聽く。笑ひこそ政治を含めたるあらゆる人爲の頂點なりとの認識を博士吐露し、志らくも大に首肯す。余も我が意を得たる心地せり。Eテレ日本の話藝に神田紫の講談井伊直人出世物語を聽く。
雨もよひの空暗きこと朝も旣に黃昏の如し。NHKラジオ第一キャンパス寄席に瀧川鯉八の俺ほめを聽く。BS-TBS落語硏究會に柳家小三治の靑菜を聽く。晡時NHKラヂオ第一放送に大相撲秋塲所中繼を聞く。豪榮道一氣に玉鷲の右をさして寄り切り十四連勝、優勝を果す。アナウンサアの取材に淚を流しつゝ、いろ／＼我慢したことが思ひ浮かびました、いろんな人に支へられて今日があるので恩返しができたと思ひますと荅へたり。解說の舞の海秀平も嘗て關取に橫綱昇進は無理優勝も無理と手嚴しく批評せしことを思ひ返し、手巾にて淚を拭ひながら祝福せらる。三重テレビ淺草お茶の間寄席にナイツの漫才、三遊亭圓丸が悋氣の獨樂、春風亭柳橋のやかんを聽く。
霖雨空濛たり。Eテレえほん寄席に桂文也の稽古屋を聽く。午下いつもの溫泉に徃き不感溫度浴をなす。雨霽る。夜二更MOVIX三好八番舘にて庵野秀明脚本編輯總監督のシン・ゴジラを看る。佳作なり。
秋霖霏〻たり。秋分の日祝日なれど中京大學は後期始業日なればコメダに朝飯を喫して豐田學舍に赴く。前期試驗の答案を返却し、レストランの獻立表を配布して注文の練習を行ひ規則動詞の活用を復習す。授業を追へるや雨霽る。午下家にかへる。日暮より陰雨また降る。大相撲秋塲所結びの一番豪榮道對鶴龍戰テレビ中繼を見る。豪榮道は不調の時叩き込まむとして引く惡癖あるに今塲所は一步も引かずひたすら前に出で、今夕も鶴龍を押し出して十二連勝を果せり。
空はどんよりと曇りて墨を流せしが如し。霧雨折〻ふる。秋冷肌を侵す。倦怠感甚しく精神明瞭ならず、何事をもなす能はず。BS日テレ笑點特大號に橘家文藏の夏どろを聽く。
秋雨連日さながら梅雨の如し。iTunesに山下達郎の新曲Cheer Up! The Summerを購入しFittle(f4b24)にて再生す。ベースとドラムのリズムセクション前面に出でゝサビに重なる絃樂器印象的なり。B面のCan't Take My Eyes Off You（君の瞳に戀してる）は云ふ迄もなくBoy Town Gangの版に非ず山下氏が景仰するフランキー・ヴァリへの敬意に滿ちたる歌唱なり。午下ことぶきの湯に徃き不感溫度浴をなすこと例の如し。歸途主治醫を訪ひ藥を乞ふ。大雨瀧の如し。五時半頃テレビに大相撲秋塲所中繼を見る。東の花道橫に古今亭菊之丞とおぼしき和裝の男あり。夜初更風雨の弱まりし頃MOVIX三好に赴き五番舘にてスピルバーグ監督の活動寫眞BFG：ビッグ・フレンドリー・ジャイアント吹替版を看る。佳作。看客僅に四人なり。風雨歇む。家に歸れば三更なり。
朝の中雲間に靑空を望みしが空忽ちどんよりと曇りて午より細雨絲の如し。四代目三遊亭圓遊の不動坊、三代目三遊亭金馬の艷笑噺、古今亭志ん生の千早振る、道灌を聽く。NHKラヂオ第一放送に大相撲秋塲所中繼を聽く。豪風電車道にて旭秀鵬を押し出したり。BS11イレブン寄席に橘家文左衞門の轉宅を聽く。明後日三代橘家文藏を襲名するなり。
陰雨空濛たり。風吹き出でゝ颱風十六號の近きを知らしむ。午前ことぶきの湯に徃き不感溫度浴をなす。この溫泉大相撲開催中は豪風勝手に應援團と稱して關取が白星をあげし翌日はスタンプ一個進呈するなり。昨日豪風碧山を押し出しにて破りたればスタンプ一個を貰ふ。午下咖啡を飮み終へてジャグを洗ふに手を滑らせ流し臺に落として粉〻に割りぬ。三年前もジャグを割りしことあり。老耄憐れむべし。エディオンに赴き新品のジャグを注文す。山下達郎サンデー・ソングブックにシングルB面特輯を聽く。Eテレ日本の話藝に桂南光の佐野山を聽く。余は上方の噺家がこの噺を語るを聽くは初てなり。
雨もよひの空なり。三代目三遊亭金馬の狂歌家主、三代目三遊亭小圓朝の轉宅、五代目古今亭今輔が馬の田樂、三代目桂三木助のへつゝひ幽靈を聽く。午後小雨ふる。三重テレビ淺草お茶の間寄席に三遊亭遊雀の十德、三遊亭笑遊が强飯の女郞買ひを聽く。
隂。秋風涼爽たり。櫻樹の黃葉を愛づ。午下ことぶきの湯に徃き不感溫度浴をなす。晡時NHKラヂオ第一放送に大相撲秋塲所中繼を聽く。驟雨沛然として灑ぎ來る。八代目三笑亭可樂の百人坊主を聽く。
晴。旅亭一階のレストランにバイキングの朝飯を喫す。支那人觀光客夥し。宿を發ち、步みて札幌驛に徃く。薄暑晚夏の如し。アピア地下一階なる冨士屋にてとうまんを購ひ、驛の土產物屋にてマルセイバターサンドとわかさいもを買ふ。快速エアポートに乘り札幌驛停車塲を發す。惠庭の風景を眺む。余が惠庭市立和光小學校に學びしは昭和四十八年より三年間なりき。指を屈すれば四十三年前のことなり。新千歲空港驛下車。正午離陸。乘客六分程度なり。全日空寄席にて桂南天の動物園、桂ざこばの笠碁を聽く。本年六月二十五日大阪朝日生命ホールにて收錄されし高座なり。二時前中部國際空港着陸。空くもりて暗し。三階スターバックスに小憩の後高速乘合自働車に乘る。家にかへれば日は晡なり。櫻樹の黃葉を見る。十二日に錄畫せしBS11イレブン寄席に柳家小せんの一目上り、入船亭扇辰の茄子娘を聽く。十五夜の月おぼろなり。
曇りて暗し。終日旅亭に在り。
曇天。無風。心氣欝々、何事をもなすこと能はず。午下假眠。晡時四丁目交叉點より市電に乘りて叔母S宅に赴く。大通公園オータムフェストといふ催しの最中にて遊步の男女織るが如し。六時半叔父Y來訪。叔父の運轉する車に乘りて薄野のキリンビール園に夕餉を喫す。店内はホテルの宴會塲の如く、ほゞ滿席の景況なり。正面の壁に巨大スクリーンあり。食後咖啡を喫さむとて舊小熊亭ろいず珈琲館に赴くに營業時間を過ぎしにや店舖は夜の闇に沈みゐたり。中島公園の倉式珈琲店に徃き談笑す。叔父余をホテルまで送らる。夜は早くも三更にならむとす。
曇りて暗し。乘合自働車に乘り地下鐵道驛に出でゝ、高速乘合自働車に乘換へ中部國際空港に赴く。微雨。保安檢査所にてトリプルパワージェットライター沒收され、代用品として使ひ捨てライターを渡さる。ドグマチールとウインタミンの分包家に置き忘れたり。アナフラニールとソラナックスは持參したれば大事には至らざるべし。一時AIR DOと全日空の共同運航便離陸。機内ラヂオのAIR DO寄席に柳亭市童の一目上り、柳家やなぎの靑春ナイン、林家扇が悋氣の獨樂を聽く。本年七月廿三日上野落語協會二階にて收錄せし高座なり。二時四十分新千歲空港着陸。三時快速エアポートに乘り空港驛を發す。曇りて風なく寒からず。乘客半袖の者長袖の者半々なり。三時四十分札幌驛にて下車し、步みてホテルに赴き宿泊手續をなす。昇降機眞橫のツインルームなり。久樂に味噌拉麵を食す。
隂。午下千葉に歸るD君を車に乘せて地下鐵道驛に送る。菓子屋龜屋芳廣に立寄り買物をなし、長久手市文化の家森のホールに徃く。二時ながくて寄席開演。二階席下手寄り最前列の座席に坐る。開口一番林家あんこつるを語る。柳家三三お血脈を語る。いつものことながらマクラいと長く、噺に入りて後も岐阜縣關市の善光寺を二度訪問したる逸話など插話多く、くすぐりも亦多く、噺の本筋を失ひがちなり。林家たい平は打つて變つてマクラ短く、猫の災難を語る。育ちの良さ前面に出でゝ、飮ん兵衞の意地汚さ身勝手さの演出に乏しきを憾む。仲入りの後三遊亭白鳥ギンギラボーイを語る。創意工夫に滿ち、語りのテムポ良く、サゲも人の意表を突きたり。聽衆の反應上々なり。トリの柳家花綠笠碁を語る。八百人を超ゆる噺家の中所謂二世は僅二十三人なりといふマクラ長し。サゲの直前にて家に上がり込みし男が卽座に笠を脫ぎ捨てる演出に一驚を喫す。古典を改作するは演者の勝手なれど、笠碁といふ噺は男が笠を脫ぐのも忘れて碁石を竝べるところに面白味あり。サゲは古典通りにすべし。四時半終演。ことぶきの湯に立寄り一浴す。歸途カーラヂオに相撲中繼を聽く。稀勢の里隱岐の海に負けたり。二時に錄畫し置きたるEテレ日本の話藝に林家正雀が男の花道を聽く。
晴れて朝風涼し。NHKラジオ第一眞打競演にチャーリーカンパニーのコント、三遊亭小圓歌の三味線漫談、入船亭扇遊の靑菜を聽く。愛・地球博記念公園に徃くD君慈君父上を車に乘せてリニモの驛に送る。午後歸宅せられ、夕刻櫃まぶしを食さむとて鰻屋に徃かる。余は腹具合よろしかれざれば家にとゞまる。
靑空に鰯雲棚引き秋風颯〻たり。Eテレえほん寄席に古今亭志ん五の浮世床を聽く。正午いつもの溫泉に浴す。歸途リーヴァイスのジーンズを購ふ。瀨港線なる中京文具商會いつか癈業したり。晡時甥D君千葉より訪來る。沖繩旅行の土產話を聞く。
雨降りてはまた歇む。事務所の需により諾威大使宛の英文書簡をしたゝむ。Windows 10の電卓は專ら鍵盤を用ゐる余にとりては使ひにくきことこの上なければWinaeroの舊型電卓を下載して安裝す。使ひ心地まことによし。雨の霽るゝを待ちてヤマト運輸に赴きN子に自家製紫蘇果汁を送る。五代目春風亭柳朝と八代目林家正藏のやかん、古今亭志ん生の星野屋とへつゝひ幽靈を聽く。
半陰半晴。八代目三笑亭可樂の靑菜、王子の狐、三遊亭圓生の浮世風呂、派手彦を聽く。
晴雨定りなし。午後ことぶきの湯に赴き不感溫度浴をなす。歸途靴屋に立寄り革靴を購ふ。利尻島豪雨、稚内驛前冠水す。
小雨折〻降りては歇む。午後理髮舖に徃く。PowerShellの使ひ方を學習す。昨夜八時半BS日テレにて錄畫し置きたる活動寫眞銀座カンカン娘を看る。古今亭志ん生緣側にて疝氣の蟲の稽古をする塲面あり。また灰田勝彦高峰秀子送別の宴にては替り目を語る。
陰後に晴。NHK總合演藝圖鑑に金原亭世之介の幾代餠を聽く。驟雨。Eテレ日本の話藝に三遊亭小遊三の付き馬を聽く。中京テレビ笑點に林家たい平のマラソンたい平記を聽く。桌上型電腦の時計を一時間每にntp.nict.jpサーバーと同期せしむ。レジストリエディターにて下記の階層を辿り、SpecialPollIntervalの値を3600秒に設定す。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\W32Time\TimeProviders\NtpClient
乍晴乍陰。去月半頃より門前の欅早くも黃葉す。NHKラジオ第一眞打競演に結成十九年目のテツandトモ、堺すすむのギター漫談、古今亭菊丸の幇間腹を聽く。書齋と睡房の塵を掃ふ。
晴れて秋熱ふたゝび熾なり。Eテレえほん寄席に桂南喬の松竹梅を聽く。正午齒科醫A氏を問ひ定期檢診を受く。晡時いつもの溫泉に浴す。
舊八月朔。天氣好晴。万作の会S氏コスタリカ公演プログラムと土產の咖啡豆を贈らる。事務所の需により西班牙語の書簡をしたゝむ。NHK敎育テレビひとりでできるもん！の初代舞ちやんを演じたる平田実音病歿。享年三十三。鬼籍に入るにはあまりにも若し。二十數年前余はこの番組を好みて視聽し、紹介せられし獻立を料理せしこともありけり。