晴後に陰。NHKラジオ第一キャンパス寄席に三遊亭とむの都々逸親子を聽く。高知大學英語入學試驗問題の模範解答及び解說を執筆す。正午河畔を步す。橋の下の中洲に輕鴨一羽憩ひ、白鶺鴒川面を掠めて飛び水を飮みてはまた川面に飛來り、天には高く鳧のキリ／＼と啼きて悠々と飛ぶを見る。BS-TBS落語硏究會に柳家花綠の猫久、柳家喬太郎の拔け雀を聽く。收錄は小三治が人間國寳に指定されし直後らしく花綠マクラにて五代目小さんとその弟子小三治二代續きて重要無形文化財保持者に選ばれし偉業を語る。余は喬太郎の演目を百近く聽きたれど拔け雀を聽くは意外にもこの日が初めてなり。主人が客を呼込む條は省畧し、女將がどうするんだい二階のお客と主人を詰問する塲面より語り始めたり。日本テレビ笑點の司會者桂歌丸五月二十二日放送の囘を以て番組を去る由。思ひ返せば余が歌丸と三遊亭小圓遊の舌戰を堪能せしは四十年の昔とはなれるなり。
連夜惡夢にうなさる。乍陰乍晴。北風烈しく寒し。昭和の日、舊天長節なり。Eテレえほん寄席に柳亭小燕枝が馬のすを聽く。大阪府立大學英語入試問題の模範解答と解說を作成す。午後いつもの溫泉に徃く。寒風やまざれば風邪を虞れて露天風呂には入らず。夕刻信州大學の入試問題解答解說作成。BS-TBS落語硏究會に古今亭志ん橋の居酒屋、柳家小滿んの雁風呂を聽く。
陰雨冥〻。咖啡所コメダに朝飯を喫す。九時出勤。鶯語をきく。授業を終へて家にかへるに懷中時計を敎卓に置き忘れたり。老耄笑ふべし。講師控室に電話をかけて職員に探らせるに案の定敎卓の上に放置してあり。次囘の授業まで保管せらるゝ由。大阪府立大學の英語入試問題の模範解答及び解說を作成す。
雨もよひの空なり。書窗黯澹たること晝も薄暮の如し。正午堤を步す。氣鬱ゆゑ足どり重く步幅短し。數日來輕鴨の姿を見ず。
輕陰。心氣鬱々何事をもなす能はず。午前理髮舖に徃く。午後ことぶきの湯露天風呂に浴す。ビリー・ポール歿。享年八十一。YouTubeにMe and Mrs. Jonesを聽きて故人を偲ぶ。
陰天。咖啡所コメダに朝飯を喫す。十時MOVIX三好に徃き十二番館にてアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督の活動寫眞レヴェナント：蘇りし者を看る。廣角レンズにより被寫體歪みて樂しめず、三十分を經ずして興味索然たり。
曇りて暗し。BS-TBS落語硏究會に桃月庵白酒が井戶の茶碗、古今亭志ん輔の付き馬を聽く。NHK總合演藝圖鑑に三遊亭白鳥の老人前座じじ太郎を聽く。先週出版社草稾催促をし來りしより氣分すぐれず、一刻も早く稿を脫したしと思へど執筆の興至らず怏々として徒に時間を空費するのみ。正午河畔を步す。釣絲を垂れる翁あり。小學生男女五六人無邪氣に水遊びする姿も目を喜ばしめず懊惱甚し。アットエフエム山下達郎サンデー・ソングブックに全國演奏會巡業特輯を聽く。山下氏の語る所によれば八年前久しぶりにて全國巡業を始めし頃發聲にやゝ難あり、高音は發すること能ひしが聲伸びず押しが利かざりしに近年は塲數を蹈みて三十代の頃の感覺を取り戾したりといふ。Eテレ日本の話藝に桂米助の阿武松を聽く。
隂。BS-TBS落語硏究會に入船亭扇辰の徂徠豆腐を聽く。十兩を百兩と言ひ間違へしが瑕瑾に過ぎず。NHKラジオ第一眞打競演に古今亭菊志んの祇園祭、靑空たのしのハーモニカ漫談、林家木久扇の林家彦六傳を聽く。正午川緣を步す。下川原橋の下に大小の龜二匹甲羅干しするを見る。三重テレビ淺草お茶の間寄席に柳家こゑんのぐつぐつ、川柳川柳の當世音曲噺、鈴々舍馬風の樂屋外傳を聽く。樂屋外傳は寄席藝人の内輪話にあらず時事放談なり。
晴。薄暑を催す。九州齒科大學の模範解答を作成す。正午川端を步す。西北の風强し。花水木の花滿開なり。午後ことぶきの湯露天風呂に浴す。歸途エディオンに立寄りイヤホンの延長コードを購ふ。慈君の需によれるなり。久しぶりにて中田ダイマル・ラケットの漫才を聽く。アマゾンに寄せられし評論に僕の健康法は僕の時計の誤りならずやと疑ふ者あれどこれは誤りにはあらざるなり。余が僕の時計を聽きしは平成九年三月二十日NHKラヂオ第一話藝笑藝當り藝に立川談志が出演せし時のことなり。僕の健康法とは別個の話にて疊みかけるが如きテムポの良さとめまぐるしく變る攻防に舌を卷きたりき。
陰雨空濛たり。咖啡所コメダに小倉餡燒麵麭と茹で玉子の朝飯を喫す。九時出勤。學生諸氏と西班牙語にて挨拶を交し、平敍文疑問文感嘆文の語順を解說してser動詞を用いる作文を練習す。日產の輕自動車mocoと三菱の自動車pajeroの意味を辭書にて調べせしむ。一同騷然たり。mocoは洟鼻糞、pajeroは自慰中毒者ますかき野郞なり。家にかへりて和歌山縣立醫科大學英語入試問題の模範解答を作成す。
隂。滋賀醫科大學英語入試問題の模範解答及び解說を執筆す。正午川岸を步す。中洲に龜の甲羅干しするを見る。
乍陰乍晴。昨夜錄畫せしBS11イレブン寄席に桃月菴白酒の德ちやん、三遊亭萬窓の明烏を聽く。白酒は語りのおもしろさ云ふ迄もなく寸鐵人を刺す毒舌のマクラいつ聞きても樂し。萬窓は師匠圓窓の語り口にそつくりなれど堅物の師匠にはなき愛敬あり。茶屋を巫女の館と僞る條を地噺にて手際よく處理してこの長尺なる噺を十四分にまとめて語りたり。二週間ばかり前より花粉症のため目痒みて折々パタノール點眼藥をさし來るに今曉突如として痒み增し机に倚り難きほどになりしかば眼科に赴き藥を請ふ。パタノールとフルメトロン處方せらる。根嶽四辻の便利店ローソン癈業しPET DESIGNとやらいふ愛玩動物美容院出店したり。家にかへりて滋賀醫科大學英語入試問題の模範解答を作成す。晡時主治醫を訪ひ藥を請ふ。歸途いつもの溫泉に立寄り露天風呂に浴す。
空どんよりと曇りて暗く風寒し。神戶大學英語入試問題の模範解答と解說を執筆す。午後坡上を步す。輕鴨三羽、椋鳥、燕、雉鳩。小手毬の白き花滿開。杜鵑花半ば咲けるを見る。Yahoo!基金の熊本地震災害緊急支援募金總額貳億八千八百萬圓に達す。BS日テレ笑點デラックスにあした順子・ひろしの漫才を聽く。平成十三年五月廿七日に放送されし高座なり。
風雨襲來。書窗冥〻たること洞窟の中に坐するが如し。NHK總合演藝圖鑑に桂佐ん吉の堪忍袋を聽く。袋を縫ふ所作よし。岐阜大學入試問題二問目の模範解答と解說を執筆す。Eテレ日本の話藝に桂文我の紺田屋を聽く。執筆を終へて中京テレビ笑點を見るに落語協會及び落語藝術協會新眞打披露口上をしをれり。月の家鏡太、林家たけ平、林家ぼたん、橘ノ圓滿、神田鯉榮、三笑亭可風の六人寄席の慣例には從はず番組特例として各〻口上を陳べ、手締の發聲役に林家こん平登塲して看客騷然たり。弟子のたい平とぼたんに支へられ上手より現れしこん平は多發性硬化症といふ難病の治療中にて步行しがたく、右手は絕えず震へて痛々しき姿なれど、發聲の音頭は往年と變らぬ大聲を發してヨーッと威勢よく務めたり。余は今曉偶然こん平の夢を見しばかりなれば思ひがけぬ出演に一驚を喫したり。夜二更三重テレビ淺草お茶の間寄席に三遊亭鬼丸の新粗忽長屋、柳家さん吉の鮑のし、古今亭志ん輔のあくび指南を聽く。鬼丸は去年八月二十五日放送の高座と同じ噺なり。さん吉は滑舌惡く聞きづらし。
昨日福岡市早良區に住める畏友I君に電子郵件を送りて過日の地震の被害ありや否やを問ふに拂曉返信あり、未明再び熊本に巨大地震發生し早良區震度五弱を記錄したりといふ。幸にして家は無事の由なり。NHKの網站に報道を見る。マグニチュード七・三。熊本阿蘇大分にて震度六の餘震相次ぐ。大地震の三箇所を同時に襲ふは無氣味なり。八時半ごろ阿蘇山にて小噴火觀測せらる。正午堤上を步す。薄く曇りて春風駘蕩たり。岐阜大學模範解答の解說を執筆す。書き終れば夜は早くも初更なり。Yahoo!基金に義捐金を寄付す。
晴れて日の光はうらゝかなるに北風烈しく肌寒し。事務所の需に應じてセビーリャ日報に揭載されし舞臺評を飜譯す。正午川邉を步す。鵜二羽、輕鴨四羽。出版社原稾を催促す。余もまた一日も早く脫稿したしと思へど感興來らず懊惱甚し。午後いつもの溫泉に徃き露天風呂に浴す。岐阜大學英語入試問題模範解答を作成す。Eテレえほん寄席に桂宗助の動物園を聽く。
けふも拂曉雨ふる。咖啡所コメダに朝飯を喫す。九時出勤。西班牙語の單語聞取りと挨拶を練習す。午下家にかへりて東京工業大學の英語入試問題模範解答解說を書く。夕刻セキセイ鸚哥の體重を計る。アサリ君二十九グラム、シヾミ君四十グラム。二月に比して兩君ともに三四グラム瘦せたり。夜初更熊本にて震度七の地震あり。二更同じく熊本にて震度六。執筆を終へれば十時半に近し。
曉明雨ふりしと覺しく路面濡れたり。雨もよひの空どんよりと曇りて書窓黯澹たり。帶廣畜產大學の入試問題解答を作成す。正午川緣を步す。風冷なり。燕。午後東京工業大學の模範解答と解說を執筆す。
曇りて寒し。正午川端を步す。輕鴨四羽。燕。午後いつもの溫泉に徃き露天風呂に浴す。本年度の大學入學試驗模範解答作成を始む。
半陰半晴。靑空を仰ぐは半月ぶりなり。正午川岸を步す。西北の風吹き狂ひて寒きこと二月の如し。輕鴨二羽、燕四羽。午後ロイヤルホームセンターに徃きセキセイ鸚哥の餌を買ひ、歸途リミックス二階なるペポニに赴きペレットを購ふ。BS11柳家喬太郎のイレブン寄席初囘放送を看る。艷笑噺前篇。桂春蝶紙入れ、喬太郎喜劇女の器を語る。緊張感なく雜然たる高座なり。
曇りて暗し。NHK總合演藝圖鑑に三遊亭歌之介の南國人情噺を聽く。T氏來訪。釣果の鰺を惠まる。午前川岸を步す。花蘇芳滿開。輕鴨一羽。先月末より連日くもりて靑空を見ず、風冷なり。慈君自製のフルーツケーキを食す。アットエフエム山下達郎サンデー・ソングブックに春と四月特輯を聽く。シルヴェッティのSpring Rainを聽くは四年ぶりなり。Eテレ日本の話藝に柳家さん喬の火事息子を聽く。收錄會塲ニッショーホールは日本消防會館にて噺に似つかはしく、臥煙を一言解說をして噺に入りたり。
輕陰。NHKラジオ第一眞打競演に金原亭世之介の明烏を聽く。二十三分にて手際よく語りたり。正午河畔を步す。輕鴨六羽。背黑鶺鴒嬉々として飛び囘れり。東京新聞一昨日東京外國語大學にて行なはれしホセ・ムヒカ前ウルグアイ大統領の講演抄錄を揭ぐ。傾聽に値す。毎日新聞に柳家三三の取材記事を讀む。稽古は噓をつかぬとは眞理なり。去四日BSプレミアムにて錄畫せし小津安二郎の活動寫眞晚春デジタル修復版を看る。
陰天。風濕氣を帶びて存外冷なり。昨夜の風雨に櫻花半ば散りぬ。慈君の筆記型電腦ThinkPad L540の瀏覽器をSleipnir4よりFirefox45に變更す。午前川緣を步す。燕二羽川面を滑るが如く飛交ふ。雀、土鳩、白鶺鴒、鶫、椋鳥。Eテレえほん寄席に桂文治の平林を聽く。この番組の脚色はおやこ寄席の第一人者桂文我によれるなり。午後いつもの溫泉に徃き露天風呂に浴す。稻葉町の田地に鳧二三羽躍り上がるやうに飛びゐたり。花水木の花咲き初む。
陰雨空濛。風甚冷なり。咖啡所コメダに朝食を喫す。中京大學始業日なり。本年度の受講者數一限四十四人、二限四十一人。三年前七十六人に達して疲勞困憊せしことを思へば少人數喜ぶべし。西班牙語の字母、發音と綴り、アクセントの規則を講ず。
曇天。靑空を見ざること旬餘に及べり。正午河畔を步す。紺色のスーツに半ズボンを穿き左胸に花を飾りたる男の子その兩親と連れ立ちて步くを見る。小學校入學式の日なり。川に沿ふ道にも男女兒童それ／″＼父母と和やかに語らひつゝ家路に就けり。余もまた明日は中京大學始業日なり。余は週に一度敎塲にて學生と會ふを無上の樂しみとなす者なり。本年は果して如何なる學生と相識れるにや。輕鴨二羽堤上に憩へり。晡下乘合自働車と地下鐵道に乘り榮に出で、オアシス21のスターバックスに憩ひて讀書。愛知縣藝術劇塲小ホールに赴く。三三と左龍の會なり。開口一番柳家やなぎ新作靑春ナインを語る。語り口間延びして樂しめず。テムポ上がらば面白くなるべし。柳家三三一席目やかんを語る。サゲに工夫あり。柳亭左龍花見の仇討を語る。仲入り後左龍英會話を語る。地口ばかりの小噺のやうな噺なり。トリの三三不孝者を語る。余は圓窓の外この噺を聽きたることなかりしかば思はぬ拾ひ物を得たる心地したり。夜二更家にかへる。
隂。風濕氣を帶びて冷なり。正午川端を步す。輕鴨川中に二羽、堤上に二羽。午後主治醫を訪ひ藥を請ふ。歸途ことぶきの湯に立寄り露天風呂に浴す。
夜來の雨午に至りて歇む。陰雲散ぜず。午後堤上を步す。增水せし川の水黃土色に濁りぬ。輕鴨四羽、雀、椋鳥、雉鳩。河川敷にゴルフのアプローチショットを練習する男あり。赤子を胸に抱きて散步する男、また腰にスヱータの袖を卷きて小走りする男あり。
雨もよひの空なり。碧空を仰がざること殆旬日に及べり。午前川岸を步す。南風强く櫻花散り初む。書斎のオイルヒーターを納戶に片づける。
隂。NHKラジオ第一眞打競演に青空球児・好児の漫才、三遊亭小圓歌の三味線漫談、三遊亭圓丈の名古屋版金明竹を聽く。半年ぶりに河畔を步す。堤上の櫻花八分咲なり。輕鴨二羽。
舊二月二十四日。空どんよりと曇りて暗きこと晝も猶黃昏の如し。十一時四十分ごろ地震ふ。南紀震度四、尾州震度三。いよ／＼東南海地震襲ひ來るならん歟。Eテレえほん寄席に桂米平の饅頭こわいを聽く。正午頃より小雨ふる。午後ことぶきの湯に徃く。受付孃本日開業五周年なりとて無料入浴券を進呈せらる。N子が意匠と撮影を擔當したるアロマストーンの寫眞Klastyling（暮らす＋スタイリング）といふ網絡雜誌に揭載されたり。三重テレビ淺草お茶の間寄席に隅田川馬石の時そば、三遊亭鬼丸のぐるぐる、春風亭小柳枝のちりとてちんを聽く。