夢百夜

こんな夢を見た。

講師として最後の授業。夏である。何故か船が来るまでに終えなければならない。数十人の学生たちが思い思いの恰好でくつろぎ、授業が始まるのを待っている。自分はホテルの部屋のような控え室で、上は白の開襟シャツ、下はスエットパンツという得体の知れない恰好に着替えて教室へ行く。

最前列の女子学生が、発音がよく分からないという。黒板に gente と書いて読ませる。彼女は正確に発音する。「また質問があったらいつでもしなさい。あ、今日が最後か」。

船は来なかった。