theatrum mundi

猫さん

きのうの朝日新聞の見出しに驚いた。

猫さん、鳴きながら力走 「ロンドン近づいた」

猫さん、である。タレントの猫ひろしだ。カンボジア国籍を取得し、カンボジア代表としてロンドン五輪マラソンへの出場を目指している。「鳴きながら」は「泣きながら」のまちがいではないかと一瞬思ったが、記事をよく読むと、ギャグである「ニャー」の鳴き声を発して力走したのだった。

では、もし歌手のイルカが応援に駆けつけたしたらどうだろう。それもフランス経由で。

猫さん、イルカさんとドーバー海峡越え

ここにさかなクンが絡むと、いよいよわからなくなってくる。

2012年2月6日


陸の王者

ロンドン五輪出場をかけた各競技の予選が真っ盛りで、今年もロンドンでスーパースターが誕生するだろう。しかし、わたくしが注目する競技はなぜかテレビでは滅多に中継されない。

「十種競技」

夏期オリンピックの花形は陸上競技、そして陸の王者といえば十種競技だよ。キング・オブ・アスリート。正真正銘の王者だ。

何がすごいって、競技が十種類もあるだけでなく、それぞれの記録が専門競技者に匹敵するくらいハイレベルであることだ。しかも全種目をたった二日で行う。初日が100m競争、走り幅跳び、砲丸投げ、走り高跳び、400m競走。二日目は110mハードル、円盤投げ、棒高跳び、槍投げ、1500m競走。すごすぎるよ。

だいたいギリシャ語が語源の競技名からしてすごい。

「デカスロン」

なにしろデカスロンである。そりゃあトライアスロンだってすごいさ。しかしデカスロンの力強さには到底及ばない。「デカ」の威力だ。刃向かっても勝てる気がしない。いや、刃向かうつもりはさらさらないが。

十種競技にわたくしは注目する。当然、歴代のメダリストを記憶していると言いたいが、じつは全然知らない。知らないけれど、陸の王者はデカスリートであると力説したいのだ。

2012年2月5日


漢字検索試験リターンズ

誰もが忘れていたときに復活する、それが漢字検索試験。ふるってご参加を!

【19時13分追記】左のナビゲーションメニューに「漢字検索試験」を追加しました。「??」の中にあります。レギュラーコーナーに昇格です。

2012年2月4日


OED のインストールに11ヶ月かかったでござるの巻

CD-ROM 版 Oxford English Dictionary 2nd Edition Version 4.0 を購入したのが去年の三月上旬。ところがインストールを何度試みてもメイン画面が出てきませんでした。OS は Windows 7 Professional SP1。高い買物だっただけにショックで、試行錯誤を繰り返したものの功を奏さず、そのまま諦めて年越し。そして今日ふと思い出して再挑戦したところ、遂にインストールに成功! ネットで調べると Windows Vista でインストールできないトラブルがあるらしく、もしかして同じ悩みを抱える人がいるかも知れないと思い、その手順をご紹介します。

1. Install Disc を挿入

OED 2nd. Edition Version 4.0 は二枚組で、"Install Disc" と "Data Disc" があります。指示に従って "Install Disc" を入れます。自動的にインストール作業が始まります。

2. 「Data Disc を挿入して下さい」のメッセージが出る

言われたとおりに "Data Disc" を入れます。

3. インストール完了

"OED has been successfully installed" というダイアログが出ます。インストールが完了したので、"Data Disc" を取り出します。あとはプログラムを起動するだけ。ところが次のステップで問題が発生します。

4. OED を起動

スタートメニューの Oxford English Dictionary をクリックします。あるいはエクスプローラーなどで実行ファイル(oed.exe)を直接起動してもよろしい。これでプログラムが起動すると思いきや……

5. 「ドライブにディスクがありません。/オリジナルな "OED" CD/DVD ディスクを挿入して下さい」のメッセージが出る

なぜディスクが必要なのか? 「オリジナルな "OED" CD/DVD ディスク」って何? 意味不明です。実は、プログラムを初めて起動するときだけ "Install Disc" を挿入しなければならないのです(説明書にもちゃんと書いてありました)。「オリジナルな CD/DVD ディスク」というのは "Install Disc" のこと。そこで、改めてドライブに挿入して "Retry" をクリックします。すると……

6. 「認証に失敗しました。もう一度試みますか?」のメッセージが出る

なんで失敗するのよ? まったくもって意味不明です。ですが、ぐっとこらえて、"Retry" をクリック。

7. 三十秒くらい待たされてプログラム画面が無事起動

ようやく動きました。

てなわけで、人騒がせな CD-ROM です。エラーメッセージの日本語の説明が下手くそです。しかし、なにしろ OED は英語が専門ですから日本語にケチをつけてもしかたがありません。とりあえず無事インストールできて満足です。

2012年2月3日


WICKED

今朝郵便受けに放り込まれた無料のタウン誌を手にとったら劇団四季の広告が目にとまった。

「ウィキッド WICKED/誰も知らない、もう一つのオズの物語。」

ブロードウェイ・ミュージカル『ウィキッド』の日本版で、五六年前に日本初演され、近々地元の劇場で始まるらしい。そんなことよりわたくしは「ウィキッド」と WICKED の綴りを見比べて「むむ?」と疑問に思った。「キッド」の部分だ。

「原音に近いカタカナ表記をするなら『ウィックト』とすべきではないのか?」

つまりこう考えた。wicked は「よこしまな」とか「心のねじ曲がった」とか「邪悪な」といった意味の形容詞だが、語の成り立ちは、まず wick という動詞があり、そこに過去分詞を示す -ed がくっついて形容詞として用いられるのだろうと。たとえば backed(バックト)は back(バック=裏をつける)に -ed をくっつけた形だし、blocked(ブロックト=ふさがれた)も block(ブロック=ふさぐ)に -ed をくっつけた形で、どちらも ck が「ク」という無声音(にごらない音)だから -ed の部分もにごらない「ト」あるいは「トゥ」という音だ。

念のため『リーダーズ英和辞典』で発音を確認してみると、/wÍkəd/ とある。おや? 最後が- /d/ だ。つまり「ド/ドゥ」と濁るのだ。しかもその前の母音は /ə/ だから、全体としては「ウィーカッド」みたいな感じになる。

釈然としないので『ジーニアス英和辞典』で調べてみた。

wick・ed /wÍkɪd/
[発音注意]
【原義:魔法使い(wick)の(ed)→邪悪な→有害な. -ed は wretched にならったもの. cf. witch, weak】

なんと /wÍkɪd/ で「ウィーキッド」だ。発音に注意しなさいとわざわざ断り書きもある。ATOK用の電子版は実際の発音を再生して聞くことができる。聞いてみると「ウィーキッドゥ」。もう少し大きい『ジーニアス英和大辞典』も発音は同じで、ただし語源の説明だけがちがう。

初13c;中英語 wicke〈邪悪な、有害な〉の変形。-ed は wretched などの類推から

オックスフォードの辞書も発音は /'wɪkɪd/、ケンブリッジも /'wɪk.ɪd/。結局「ウィキッド」という表記はきわめてまっとうなのだ。

というわけで、朝からたいへん勉強になりました。

2012年2月2日


百年後のタイタニック

豪華客船タイタニック号が沈没したのは1912年4月でした。船は大きければ大きいほど安全、大きな船に乗ってさえいれば安心、のはずでした。でも濃霧で視界を遮られ、気がつけば氷山に衝突し、あっけなく海の藻屑になりました。

あれから百年。「大きな船に乗れ」の大合唱があちこちで聞こえます。とりわけ政治と経済の世界で。わたくしは、小回りのきく小さな舟で、ゆっくりと、しかし確実に航海する道を選びます。もし一艘が顚覆したらほかの舟が手分けして救えばいい。身体感覚の及ばないサイズにはなるべく関わらない。そのほうがリスクが少なくて済みます。生存の可能性が高まります。

2012年2月1日


粗忽印鑑本舗

いつもお引き立てありがとうございます。今年の新製品です。

安泰安泰安泰

ついでに去年のラインナップはこちらです。

面倒面倒面倒

眉唾眉唾眉唾

夜伽夜伽夜伽

実印実印実印

無視無視無視

猫舌猫舌猫舌

本人本人本人

論外論外論外

微妙微妙微妙

無理無理無理

粗忽(小)粗忽(中)粗忽

2012年1月20日


告発サイト「馬鹿のいないロシア」に思う

ロシアのメドベージェフ大統領が旧態依然たるお役所仕事を糾弾するべく「馬鹿のいないロシア」という名の告発サイトを開設するそうです。

このニュースを読んで思い出したのが北杜夫さんのエッセイで教わった馬鹿の定義です。

「馬鹿には二種類ある。自分が馬鹿であることを知っている馬鹿と、知らない馬鹿である」

中学時代に北杜夫さんのエッセイを耽読した時期がありました(ついでに言えば北杜夫×遠藤周作×佐藤愛子による黄金のトライアングルも)。この定義を教わったのはたしか『どくとるマンボウ青春期』だったと思いますが、自分が馬鹿であることを自覚している馬鹿は人を幸せにするのに対し、自覚のない馬鹿は社会にとって百害あって一利なし、という内容だったと記憶しています。

馬鹿の根絶は結構ですが、「人を幸せにする馬鹿」はぜひともなま温かく見守ってやりたい、いや、そんな馬鹿のひとりとして、なま温かく見守っていただきたいと切に願うものであります。

2012年1月19日


湯たんぽ大活躍

年末から無印良品の湯たんぽを愛用。素材はポリエチレンなのに保温性がすばらしくてびっくり。丸一日経ってもあたたかです。半透明なので中のお湯の量が見やすい。しかも安い。保温カバーもいろいろ選べます。おすすめ。

2012年1月17日


リスニング試験はやめよう

かつて大学入試センター試験の試験監督をした経験をふまえて申し上げますが、リスニング試験はやめたほうがよろしい。以下、その理由を述べます。

1. 全員の耳に同じ条件で音声を届けるのはナンセンス

考えてもみてほしい。日常生活で、誰にも平等に、同じボリュームで、同じ音質でメッセージが伝わるなどということがあるでしょうか。ないんです。ありえません。聴きとり能力がもっとも必要とされるのは、不測の事態が起きたときです。たとえば数日前イタリアで豪華客船コスタ・コンコルディア号が座礁した事故。船内は大パニックになったことでしょう。こういうときに、周りの人の話や船内アナウンスを的確に聴きとれるかどうかが大事。ふだんの会話なら、相手の話が聴きとれなかった場合、「すみません、もう一度言ってくれませんか?」と聞き直せばよい。テレビやラジオのニュースなら再放送が何度もある。講演会でも質疑応答がある。一回こっきりの勝負で聴きとりの能力が問われるのは非常事態に限られます。

2. 機械は必ず故障する

リスニング用のICレコーダーであれ原発であれ、およそ人間がつくった機械はどれも必ず故障します。何度製品テストをしても本番では必ず一部が誤作動したり故障したりする。これを防ぐ手立てはありません。数十万人もの受験生に質量ともに同じ音声を届けるのは、物理的にも不可能なのです。

2012年1月16日


一文字足しただけで

名作のタイトルに一文字足すとよくわからなくなってしまうそうで、たとえば──

みごとな台無し感。こんな遊びにツイッターはぴったりなツールです。

2012年1月6日


謹賀新年

今年は事故や災害がなく、人を幸せにする粗忽が花咲く年になるよう希望します。

2012年1月1日


2011年のごあいさつ
2010年のごあいさつ
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2008年のごあいさつ
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